7/15/2012

海を見に行く自由


7月の第3月曜日、明日は海の日で休みだ。
でも、どうして『海』の日が国民の祝日なのだろう?


世界の国々の中で『海の日』を国民の祝日としている国は唯一日本だけであるという。
国民の祝日に関する法律の項によると、「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」ことを趣旨とした日だという。そのため、日本全国で「国民の間に広く海洋についての理解と関心を深めるような行事が実地される」ことが定められているのだとか。
なるほど島国日本であるからこそ設けられた「海への感謝」の日なのだろう。


母なる海という言葉がある。
ドイツ語(die See)やフランス語(la mer)等のジェンダーのある言語の多くでは「海」は女性名詞として扱われていたりもする。云われはいろいろあるだろうが、地球上の生命が海洋から誕生したことからその大本を母と呼びたくなるのだろうか。
けれど、昨年の大震災によって引き起こされた津波の被害、今も残る原発やガレキの問題を日々のニュースや新聞で知る度に、海とはただ僕達を優しく包みこむような優しい母な一面ではなく、時には厳しい、厳しすぎる一面を持った父のような要素も持ち合わせているように感じる。ギリシャ神話に出てくる海神・ポセイドンは男だ。
女性的でもあり、男性的でもある。様々な恵みをもたらし、ときには破壊も引き起こす。海の深さと広さは、空のそれとはなにかが違う。

「海行きたいねー!!」
次第に暑さが増して来て、友達からそんな言葉を聞くようになってきた。
「海に行く」と聞くと思い出す一つのエッセー。昨年の東日本大震災で卒業式の中止を決断し、その代りにとHP上に掲載した立教新座中学・高校校長の渡辺憲司先生の「卒業生への言葉」だ。大学へ行く事の意義や意味を問う、感動的な言葉。
そのなかに出てくる「海を見る自由」というフレーズが、僕は大好きだ。僕は今でもたまに読んでいる。読んだことがない人、大学で学んでいることに疑問を感じる人がいたら、是非読んでいただきたい。
(→「卒業生の言葉」


そんな渡辺先生が「次の世代を生きる君たちへ」という副題を付けて本を執筆された。
「海を感じなさい。」
孤独とは、理想とは、恋とは、正義とは、様々なテーマにたいする力強いメッセージ集であるという。読んでみよう。そして、海を見る自由を謳歌すべく、海を感じるべく、何も考えずに海へ行こう。


San Francisco留学時代、走って20分で太平洋を望める場所に住んでいた。
SFの海岸線が少し恋しい。












Def Tech "Catch The Wave"

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