7/28/2013

よく笑うこと

アメリカの人はよく笑っている。
それはコメディを見ていて笑うときの最大瞬間爆笑のような話ではなくて、日常のひと場面で見られる笑顔の話。1人でいるときにニヤニヤしてるという話ではなくて、見知らぬ人との一瞬の繋がりのときに浮かび上がってくる笑顔の話。

バスに乗るときに運転手と軽く挨拶を交わすとき。友達とファストフード店で会話をしているとき。スーパーのレジで精算をするとき。研究室のメンバーと朝あったとき。
全員が全員そうであるわけではないし、僕達の年代の人はすましたような雰囲気で笑顔をつくっていないこともあるけれど、一般的にいって「Hi!」と同時に笑顔が顔から溢れていることが多い。

英語には、尊敬語や謙譲語がないから、なんだかコミュニケーションもちょっと粗暴になりがちになるんじゃないか…そんなことを昔に考えていたことがある。日本人は言葉の種類に礼儀をもとめるけれど、では、アメリカ人はどのような礼儀を重んじるのだろう、と。その答えのひとつが、笑顔なのかもしれない。

笑顔が礼儀作法のひとつだと考えたら、それはとても素晴らしいものではないか。笑っている相手を見て心和みイライラが解消されていくのは人類普遍のこと。敬語なんか知らなくても、言葉なんか発さなくても、相手との摩擦は薄れて自然と距離が近くなる。戦場において、ちょっと極端な例えかもしれないけれど、相手から向けられた銃口を降ろさせることができるのは美辞麗句でも阿鼻叫喚でもなく笑顔だと僕は思う。

もちろん、心のこもっていない尊敬語が逆に空いての機嫌を損ねることがあるように、笑顔だって万能じゃない。作り笑いはすぐにわかる。それでも、毎日の笑顔の積み重ねによってできあがった自然な表情には、惰性や反射で作った笑顔だからというマイナス点はあまり見当たらない。「Hi!」の後の表情、笑顔やほほ笑みは、素敵だ。

よく笑うこと。
毎日の生活の中で、外部からの様々なストレスは、自分自身の力では防ぎようがない。怒られるときは怒られるし、雨が降るときには雨はふる。でも、自分の表情はコントロールできる。どんなときでも、笑おうと思えば笑える。そして笑顔をつくったあとに、ポジティブな感情がついてくることもある。
「幸せだから笑うのではない。笑うから幸せになるのだ。」
そんな格言があったっけ。
笑おう:)



0 件のコメント:

コメントを投稿