6/02/2013

紫陽花の青さが梅雨の街を補色する

6月、水無月。

関東甲信越地方は例年より11日も早く、5月29日に梅雨入りした。まだ傘打つ雨音が鬱陶しくなったわけでもなく、むしろ爽やかな日々が東京では続く。それでも、朝、家をでる前に「今日は雨がふるかな?」と空を見上げる。一人暮らしをしていれば洗濯物も気になる時節であるし、ビアガーデンや屋外テラスを売りにしたお店なんかは商売あがったり。
気がつかない所で、僕達の生活リズムや気持ちなんかは季節のリズムとリンクしている。雨の日に暗くなるのは部屋の中でけではない。僕達の心の中も、ちょっぴり暗くなっているかもしれない。

見上げた空、気持ちの良い一日だったけれど、なんとなく空の色から彩りが欠けたようにも感じる。すーっと空に、平たい雲のカーテンがかける。失われたのは青色。それを補うように街角では紫陽花が咲き誇る。思わずランニングの足が止まる。息を呑む、吸い込まれる青さ。綺麗だった。





なんで、雨の月なのに、水無し月なんだろう。そんなことを思ってWikipediaと他の辞書サイトをふらふら調べてみた。諸説あるらしい。
  1. 旧暦6月に梅雨が明け、田んぼの水が涸れてなくなることから文字通りの「水無し月」という説(なるほど)
  2. 雨よく降る季節「水の月」、その「の」の字が変化して「な」になったという説(だったらなぜ無の字にした)
  3. 田植えが終わって田んぼに水を張る必要のある月「水張り月(みずはりづき)」「水月(みなづき)」であるとする説(無くなるところあれば有るところあり)
  4. 田植えという大仕事をし終えた月で「皆仕尽」とする説(だじゃれじゃないか)
などなど。言葉ひとつとってみても、所以は様々。では英語の"June"の由来は、ドイツ語では確か"Juni"だったな、同じ語源か。ASLではどうやって表すんだっけな―
思考の種は尽きない。

気象庁が公開している天気図を見てみた。前線がゆっくりと北上している。
空梅雨も困るけれど、長引くのも嫌だな。そうだ、防水の靴の靴底がペラペラで去年はすっ転んだんだった、ソールの張り替えをしないと。スエードのブーツが去年はカビたな、風通しの良い場所に移動させないと。今年も合羽着てチャリで学校行くか。雨の日に聞く音楽は何がいいかな…。


季節が、僕らに思考と行動の棚卸をさせてくれる。
今年の梅雨はどうやって過ごそうか。楽しもうか。



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