6/15/2013

お酒っていいよね

下戸の人に「お酒を飲め!」と強要する訳ではなく、宗教的に禁酒である国の人々を無下にするわけではない。でも、僕は、お酒は少しは呑めるほうがいいと思っている。

僕達の世代は、嬉しいことがあるとSNSを通じて報告する一種の「クセ」がある。
「内定頂きましたー!」
「◯◯で美味しいご飯食べてます^^」
「合格しました!」
大きいことでも小さいことでも、嬉しいことがあったらその気持ちをシェアしたいと思うのは人間の真理だろう。喜びは喜びを誘発することも多い。だから感情を伝えることは正しいことなのだろう。
でも、大人になると、時に、 感情をおおっぴらにしてはいけないときがある。はしゃいではいけないときがある。喜びの絶頂にいる人と悲しみのどん底にいる人が、隣り合わせになって同じ場を共有して生活せざるを得なくなるからだ。

大人への仲間入り、就職活動を終えた友人が多くいる。それと同じくらい、就職が決まっていない友人もいる。終わったけれど不満足な結果となっている人もいる。SNS上で自らの就職が上手くいったことを報告した友人の多くは、きっと悩んだと思う。まだ就職活動を続けている人がいるのに、「報告!」とかしていいのかな…と。悩んだ結果、報告をしないで我慢している人も多いように思える。自らの感情を抑えているようで、なんだか息苦しい社会だなぁ…と感じるかもしれない。

でも、考えてみればそれは大人として当然のことであると思うし、社会に出るとはそんな息苦しさの中を生きることなのではないだろうか。はしゃぐことなく、自らの喜びを押さえて悲しみの淵に立つ人のことを思えるようになること。喪に服している人のことを考えて自粛すること。僕が素敵だなと思う大人の人が備えている気質は落ち着きであって、それは決して感情を持たない冷たい人ではない。むしろ感性豊か、経験豊かだからこそ自らを抑えられている人こそが真の大人であるように思える。そうなりたい。

「まぁとにかく飲みに行こうか」
この一言は、喜びの絶頂にいる人にも、悲しみのどん底にいる人にも、平等に与えられている。そしてお酒を囲んだ場では、「はしゃがない」という社会的リミットが少しだけ緩和されて、喜びと悲しみの両極端にいる人同士を自然と近づけてくれる。眩しすぎる嬉しさの爆発を穏やかに、とげとげした悲しみのカドを丸くしてくれる。そんな役割をお酒は担えるように思える。

だから、お酒っていいよね。
普段我慢をしている人に色々とボーナスをくれるようなそんな飲み物。我慢しなくても酒は美味いけど、色々と考えて我慢して飲む酒のほうがなんだか「イイモノ」になる。

「酒は心の潤滑油」とは良く言ったもの。油でびっちょびちょになってたら意味が無いけれど、すこしギシギシしていると思ったら、ピトッと1滴心に垂らして、人生の回転をよくさせたい。

少し飲みすぎたかな。


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