6/08/2011

Crossing American Continent: Day2

電車でアメリカ大陸を横断する。二日目。
夜中に何度も何度も目が覚めた。眠っている間にネバダ州を越え、ウタ州に入ったようだ。州都ソルトレークシティーも知らぬ間に通り過ぎていた。
景色は依然として赤褐色の山肌、雪の残る森、拓けた草原を繰り返す。




昼前にはコロラド州に入った。たくさんの貨物列車とすれ違う。ふと気になって、すれ違いざまに車両数を数えてみたら60車両もあった。
ネバダ州とコロラド州の間には、ロッキー山脈がある。たしかに、長めのトンネルや雪景色が多くなった。
昨日話しかけられたPowell Bookstoreで働く老人Davidは、展望車にいる僕を見つけると嬉しそうに隣りに座り、今度はどんな本を読んでいるのか、尋ねる。
Jack KerouacのOn The Road.
この本の語り手は、第一章では、東から西へとヒッチハイクしながら、路上を彷徨いながら、仲間のまつデンバーを目指す。
僕らの電車もまた、デンバーを目指す。半生記前の旅行記を読みながら、多くの人がたどった旅路を往くということが、なんだかとても面白く神秘的に思えた。

長い、長いトンネルを超えると景色が一気にひらけた。ロッキー山脈を超えたようだ。
ロッキー山脈の東側に果てしなく広がる大草原地帯、グレートプレーンズ。
地平線まで見渡せる、地球が丸いことがわかる、山も丘もない、草原だ。
遠くに小さくビルや街が見える。Davidに尋ねたら、
「あれが、デンバーだ。人口60万人。郊外に俺の息子が住んでる。あと、後ろに見えるのがUniversity of Coloradoのカレッジタウンだな。」

夕方、日暮れ前の7時にデンバーに到着した。駅はコロラド・ロッキーズのホームスタジアムのすぐ横にある。
Davidと別れを告げ、電車はまたすぐに走り出す。
二日目の夕日が、大草原の彼方に姿を消した。

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