12/19/2012

20年後、自分の子供にどんな話をしたいのか

20年後、2032年はどのような世界になっているのだろうか。
僕や、僕の家族や、子どもや、日本、世界、地球は宇宙はどうなっているのか。
テクノロジーは、エネルギーは、政治は、国際関係はどう変わっているのだろうか。
ふとそんなことを考えたりすることがある。


20年も経てば、おそらく、僕や僕の友達の多くに子供が生まれている。
そんな子どもたちから、
「お父さん、お母さんの子供の頃ってどんな時代だったの?」
と聞かれることからはじまる、自分と世界の昔話。
今、僕達が生きているこの瞬間は、将来生まれてくる世代のだれかにとっては経験したことがない未知のものとなる。文章や映像によってどんなに鮮明にその当時の知識を得られることができても、そこにリアリティは感じられない。戦争というものに実感が沸かないように。インターネットが存在しないことが考えられないように。
喉元過ぎれば熱さを忘れる。腹に入って消化され、血となり肉となったが最後、咀嚼したときの感動や苦痛は頭の中からは消えてなくなる。僕らにとっての今日の常識も、子どもたちにとっては「昔の時代の不便なもの、大変だったこと」で片付けられてしまうかもしれない。


平成元年生まれの僕や同年代の人たちは、デジタルネイティブ世代と言われる。しかし、記憶の片隅にかろうじでインターネットが生活に根ざしてなかった時のことも覚えている、パケホや無料でネットが使えずにアナログで代用する重要性も見知っている、言わばデジタルとアナログのバイリンガル世代とも言える。しかし、現役の高校生の4人に1人は初めて買うモバイル端末がスマホという時代、生まれてすぐの赤ちゃんがタッチパネルのフリック動作をする時代、アナログはこれまで以上に淘汰されデジタルの世界で全てのことが完結するようになる。バイリンガルの数は減っていく。これからはもっとデジタルネイティブ世代が幅を利かせることになる。


例えば、お金、電子マネー。
SUICA、PASUMO、ICOKA、SUGOKA…
10種類以上の交通系ICカードが連合を組み、来年春から相互利用が可能になる。東京でチャージしたお金が、日本全国どこの交通機関やコンビニ、飲食店で利用できるようになる。
日本のガラパゴス技術で有名だったおサイフケータイ機能、NFC(Near Field Communication)も、地域制約がなくなりNFCの国際基準が統一されたら爆発的に利用者は増えるだろう。国際基準を作り広げるということで一役買うのがおそらくApple。次期iPhoneにはNFC搭載が噂される。(→iPhone5Sは2013年6月にカラーバリエーション、NFC(オサイフケータイ)搭載でリリースされる??
20年後、子どもたちにあげるお小遣いは全て電子マネーになるかもしれない。落とす心配はない。生体認証なんかで利用者を限定しておけば盗まれる心配もない。利用履歴も全て残り、家計簿はネット上にリアルタイムで更新される。財布も軽い。


例えば、紙とペン。
KDDIテレビ会議システムが謳うのは、タブレットやスマートホンを用いた便利な未来の会議のかたち。インターネットでつながっているために一同に介さなくてよいのは当然で、会議をしながら同時にタッチパネル上でメモをとったり資料を共有したりすることを可能にして、紙やペンなどを一切持たずに会議できる。会議録は映像も音声も含めてデータで残しておける。
会議の場のみならず、大学における授業のノートも全てデータ化。クラウドにあげて共有して、いつでも好きなときに授業ノートも本も読める。タイプ、タッチパネルでその場での補修も簡単。これは既に実現していて、僕の友達や後輩はiPadをフル活用してこれを実現している。これからはこの光景がスタンダードになるだろう。


便利なものには人間は抗えないもので、その便利さが血肉にかわって常識となったころには昔の不便な物事は忘れ去られる。でも、便利ではないもののなかにも大切なこと、大事なことってたくさんあると僕は信じたい。例えば手書きの手紙で伝えるメッセージとか。そんなことを思って、
「みんな、クリスマスや正月ぐらいは手紙書こう!」
ってメッセージをこめて下のポストをFacebook上で公開した。

Just one week before Christmas Day. 
I usually don't plan to do anything special around Christmas time, maybe just have a bit special dinner with my family and hang out with my friends or gf if i have. However this year, I will send Christ
mas cards to my best friends. I usually send Japanese traditional new year's greeting cards to my relatives on a New Year's day, but my family is mourning for my grandpa who passed away this spring. Traditionally, it is prohibited to exchange those new year's greeting cards between the family with someone departed in the year before here in Japan, so I decided to send Christmas cards instead.

Thanks to Go Kurihara just came back fron Germany, I got some nice and original Christmas Cards. Writing messages takes time. It is also a hard work to my hand which gets used to sending messages by flicking and typing. We are living in the world really convenient with smart technology, but something important is hidden under the something inconvenient.

We still have one week before Christmas. If you have one you really thank, like and love, why don't you send a card with just one comment such as "Hey, thanks, daily!!" or "I love you, seriously."

Too romantic? so when will you be romantic if you miss this happy season?
I would rather be romantic and happy than be cynical and doing nothing.

I wish you a Merry Christmas.


20年後には、紙とペンを使って誰かにメッセージを送るなんていう「常識」は、なくなっているのかもしれない。現在、既に年間での年賀状や手紙の配達件数が減っているというペースを考えればありえないことではない。


すごいスピードで変化する最新のテクノロジーについていくだけでも精一杯かもしれない。このスピードについていくこと、あるいはその先を見据えてアクションを起こすことはとても大事。しかし同時に、僕は昔の不便なものの大切さや重要性を理解して、利用できるうちはしっかりと利用し続けたいとも思う。
それが、デジタルとアナログのバイリンガルとして生まれた僕が、20年後に自分の子供にしたいストーリー。最新のデジタルだけではない、古き良きアナログだけではない、その両方をしっかりと経験して、感じたことや考えたことなんかを、僕達の子供に伝えてあげたい。僕はそう思っている。



0 件のコメント:

コメントを投稿