3/11/2015

メモ帳断片

メモ帳断片

アタカマからサンティアゴへの24時間のバスの中。右手の窓から延々と続く太平洋の海岸線を眺めながら、携帯電話のメモ帳に記録していた言葉の破片を読み返していた。
実はチリ入国後に貴重品を入れた鞄を盗まれた。カメラ、パソコン、紙のメモ帳などを喪失してしまった。
幸い自身に怪我がなく、モノは保険やお金を出せば返ってくるので、まぁいいか、旅を続けよう…と前向きに考える。けれど、写真とメモ帳がなくなってしまったことに未練が残る。

紙のノートに何を記していたのだろうか。心を揺さぶる景色も言葉も、時とともに人は忘れる。忘れたほうがよいことも、雑音も多いのだろうけれど。
メモ帳断片。iPhoneが盗まれる前に、言葉を残す、備忘録。
また、共感してくれる誰かと、次に会うときの酒の肴となるように。

2014/3/8
スプリング・エファメラル
春先に花をつけ、夏まで葉をつけると、あとは地下で過ごす一連の草花の総称。

2014/2/xx
私の履歴書-日揮会長の言葉
企業経営の最前線に立っていると、「儲(もう)かるか、儲からないか」という二元的な視点でものをみがちだ。だが、企業が活動する基盤は社会であり、人である。社会が安定し、人が充足しなければ、経済は成長せず、企業の発展も止まる。海外で様々な会議に出ることで、ビジネス以外の視点の必要性をますます感じるようになっていた。

人生は旅であり、人類が歩んできた道が歴史になるのだろう。

2014/2/21
世の中は空しきものと知る時し
いよよますます悲しかりけり
大伴旅人

2014/2/16
多くの人が自分の価値やアイデンティティーを測る基準を求めている

2014/2/8
近年、和食文化が国内外で注目されている。明治時代の文明開化以降、日本は積極的に海外、特に西洋の文化を取り入れ、先進国へ仲間入りしようと駆け抜けてきた。その過程で蔑ろにされてきた日本の文化。

一度失われた文化は戻らない

和服は私達の身の回りからはほとんど消えた

和食のたどる道も、和服と同じ

2014/10/19
表現とは、他者を必要とする。しかし、教室には他者はいない。

伝えたいという気持ちは「伝わらない」という経験から来る。

2014/9/7
岡本太郎の本より
明治以来、奇妙に西欧的な文化意識に目ざめ、日本にもこんなものがあるぞ、と対抗的にもち出した。向こうの価値観で自分の方を作りあげてしまったのだ。日本の文化史とか美術史とかいうものは、まことにそのようにして作りあげられた、つまり西欧文化の影にすぎない。「物」とか「ある」という前提にたって対立させては、日本文化の本質は捉えられないと思う。

2014/9/6
人は、権力と娯楽とお金には、すごく簡単に従ってしまう

2014/7/19
「弱いつながり」東より
社会学者ディーン・マチャーネル
ネットは記号でできている世界です。文字だけの話ではありません。音声や映像が扱えるようになっても同じで、結局はネットは人間が作った記号だけでできている。ネットには、そこにだれかがアップロードしようと思ったもの以外は転がっていない。

ミシェル・フーコー
『言葉と物』
人間の現実は要は言葉とモノからできている。
モノの世界が大事だと考えるひとたちがいます。「やっぱり人間、直接にいろんなものを見て、他人とも面と向かってしゃべらないといけないよね」という考え方です。
それに対して、むしろ言葉こそが大事だと考えるひとたちもいます。「人間の現実はすべて言語で構成されているのだから、その外部なんて考える必要はない、他人との会話だってしょせんは言葉だ」という思想です。

国民と国民は言葉を介してすれちがうことしかできないけれど、個人と個人は「憐れみ」で弱く繋がることができる。

2014/7/10
塩野七生の著書?
ギリシア・ローマに代表される多神教と、ユダヤ・キリスト教を典型とする一神教のちがいは、次の一事につきると思う。多神教では、人間の行いや倫理道徳を正す役割を神に求めない。一方、一神教では、それこそが神の専売特許なのである。

人間よ行動原則の正し手を、
宗教に求めたユダヤ人
哲学に求めたギリシア人。
法律に求めたローマ人。

2014/7/1
人間にとって、害あるものか否かは、水との親和性で測れる。


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