9/09/2013

7年後

「7年後、僕たちはどこでなにをしてるかな。」
「東京にいて開会式を見れたらいいね。」
開催決定の一報に、そんな軽く温かい未来話を友人や家族と交わした人は少なくないと思う。単調に、ただ後ろに流れていくだけに思えるモノクロの毎日に、 スッと5色の道標が浮かび上がった。2020年、東京五輪。うれしさに、小さくガッツポーズ。ルームメイトからの「おめでとう」にハイタッチで応えた。



7年後。僕は、家族は、東京は、日本は、アジアは、世界はどうなっているのか…。
僕は31歳になる。来春生まれる友の子は小学生になり、団塊の世代は完璧にリタイア。父さん母さんはまだまだ元気でいて欲しい。東京のマイノリティに対する閉塞感は変わらないのか。日本人のおもてなしの心は受け継がれているか。アジアの国々の歴史や文化的背景を深く理解し、それぞれの国に対する正確な理解を持てているだろうか。国同士の争いは、環境問題は、改善に向かうだろうか。平和は笑顔は保たれ広がり守られているだろうか。


話が広がりすぎてしまった。けれど、聖火と共に訪れる未来は、ただ待っていればやってくるものではない。僕達が日々しっかりと積み上げていくこと、改善していくこと、行動していくことによってのみ実現するもの。そのために僕達が考え解決しなければならない問題は、ローカルにもグローバルにも溢れている。


留学中に読み込んだ一冊の本がある。アラン『幸福論』
この本の最後の章にこんな言葉がある。
「悲観主義は気分によるものであり、楽観主義は意志によるものである。」
未来を楽観できるようになっているのは、将来を創る僕達だけ。
よりよい未来を。よりよい7年後を。たくさんの感動を。美しさを。平和を。笑顔を。
5色のリングに向かって力強い意志で進んでいきたい。


開催決定のニュースに喜びを爆発させた招致委員会のメンバーの写真や、プレゼン動画を見て、何故だか涙が溢れてきた。意志が集まり、なにかを成しとげる姿は素敵だ。

(Getty Photo)

(Getty Photo)


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