「挑め。失敗しても起き上がり、また挑め。」
伊集院静
新社会人おめでとう。
今日、君はどんな職場に立ったのだろうか。
どんな仕事であれ、そこが君の出発点だ。
すぐに目を瞠(みは)るような仕事をしなくていい。
本物の仕事はそんな簡単なものではない。
すぐに役立つものはすぐに役立たなくなる。
それでも今、君たちに社会の皆が大いなる期待をしている。
どうしてだかわかるか。それは新しい人でなければ新しい道は
ひらけないんだ。そのことは私たちの歩んできた道を振り返れ
ばわかる。百の新しい道には百の歩み方があった。
しかし共通していた点がひとつある。
新しい人が、毅然と、困難なものへ挑んだことだ。
何度も失敗を繰り返したんだ。でもあきらめなかった。
挑め。失敗しても起き上がり、また挑め。
失敗をおそれるな。笑われても、謗(そし)られても、挑め。
困難に立ち向かう人間の生き方の中には真理がある。
己だけのために生きるな。仕事は誰かのためにやるものなのだ。
それが仕事の品性だ。生きる品格だ。
疲れたら、夕暮れ、一杯の酒を飲めばいい。
酒は、打ち砕かれたこころをやさしく抱いてくれるものだ。
2015年4月1日。
新社会人生活の一日目が終わった。
2000年より成人の日、新社会人の入社の日に、僕の好きな作家、
伊集院静さんがサントリー新聞広告に熱いメッセージを掲載している。
それらをまとめた『伊集院静の「贈る言葉」』も僕の好きな図書の一つで、
心に残る言葉がいくつかある。
今朝、新聞を開いた。
日本経済新聞、読売新聞の両紙に掲載された今年のメッセージを、
新入社員になった身に刻む。
入社式で、役員の方もこの伊集院静さんの言葉を全文引用し、
僕らに語り聞かせてくれた。
「挑め。失敗しても起き上がり、また挑め。」
忘れずに、折に触れて振り返り思い出したい言葉となった。
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