北欧は福祉
アフリカは貧困
北米は先端
アジアは新興
ヨーロッパは伝統
幾つもの国を包括する「地域」、決して一言で形容することなどはできようもないのに、多くの人は一括りに表現できる言葉を探し、使う。未知なるものを理解するときに、これらの言葉は偏見として忌むべきものにもなりうるが、基準として便利なものになることも多い。ここから、たくさんの「やっぱりね」と「意外だ、イメージと違う!」を見つけていく。基準となるべきものがあると、そこからの差分が見つけやすくなり、異文化理解が進む。そんなこともある。
さて、南米の基準となる言葉はなんだろう。
貧困だろうか。しかし、ブラジルの首都の物価は既に東京よりも高いと聞く。国の成長のポテンシャルも高く、世界は日本より南米の大国を意識する。
陽気だろうか。しかし、標高4000mの高地で穏やかに暮らす人々もいる。静かな人々の声をすくい取ることは難しく、声の大きく派手なものが印象としては強烈に残りがちになる。
歴史だろうか。しかし、僕は南米の国々の成り立ちをほとんどと言っていいほど知らない。世界史で、アルゼンチンやブラジルやチリといった国々の歴史的経緯を学んだ記憶はない。
日本からの直行便の飛ばない、遥けき大地、見知らぬ人々。
書店へ図書を求めに行っても、南米の国々を取り上げた旅行雑誌、ガイドブック、紀行文は他の国々を取り上げたものと比較にならないぐらい少ない。遠すぎて、訪れる人が少なく、そのような書籍を買い求める人が少ないからだろう。人々の関心が向かないものは、価値にも情報にもならない。情報が溢れるほど存在する現代においても、僕達の知らないこと、知ろうとしないことは山ほどある。
5週間ほど、南米へ一人旅。
ペルー、ボリビア、アルゼンチン、ブラジル…。
マチュピチュやウユニ塩湖などの有名な土地=情報が溢れ価値ある場所にも訪れるけれど、できたら知らなかったこと、行かなければ気付かなかった新たな価値を見つけられたらいいなと思う。
アメリカ、ダラスでトランジット。
これからリマへ。
行ってきます。
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