2/21/2015

リマの街角

ペルーの首都、リマ。
世界遺産に登録されている旧市街であるけれど、鳴り止まないクラクション、排気ガスのスモッグ、溢れるほどの人が乗るバス…美しさよりも混沌さに目が止まった。
思い返してみれば、自分が今まで訪れた都市の多くは日本と同等の先進国。中進国というか、これから大きくなっていくのであろう国々を訪れた経験は少なく、写真で見たリマの都市との違いに、久々のカルチャーショックを受けた。


街には、たくさんの街角がある。旧市街の騒がしさもリマの一つの姿であるが、それとは全く異なる趣を放つ場所もある。
東京で言えば新宿は多くの旅行客が足を運ぶセンターであろうが、浅草や谷根千にあるような下町情緒はなく、また代官山のような洒落た雰囲気も少ない。
初めて訪れる大きな都市では時間の許す限り街を歩き回る。地図やガイドブックには載ることのない、思いがけない素敵な街角と出会うこともままある。

リマを歩き、僕が見つけた素敵な街角は、中心部からはバスで30分、南部のBarranco地区にあった。
今回泊めて頂いた家からすぐのこの地区は、昔はヨーロッパ系の人々のお屋敷街であったり、別荘宅が集まる地域だったという。現在もスペイン統治時代の面影を残す伝統ある家々が散見される。
現在はナイトクラブや瀟洒なお店が点々とし、若者も集う少しハイソな街となっている。滞在した2日間、時差ボケで早起きしてしまった早朝に1〜2時間、店はまだ閉まり、通りも少し閑散としている時間に散歩をした。










屋台で朝食を済ます人や、海岸沿いをランニングする人。
壁に描かれた色彩豊かなアート、ポップな色の街灯。
白と原色の壁を彩るハイビスカス、ブーゲンビリアなどの熱帯の花々。
静かで、少し歩くと太平洋が眼下に望める場所もある。

旧市街の喧騒にへこたれていた矢先であったので、静けさと彩りに落ち着きを取り戻し、一層と気に入る場所となった。後から見たガイドブック、地球の歩き方には、この地区はほんの少しだけしか紹介されていなかった…。

初夏のリマ。
気温は28度ほどで蒸し暑く、歩くと汗ばむ気候。
それでも、太平洋からの心地よい風が朝夕にはそよぐ。
夕刻には、美しいオレンジが綺麗に海岸線を染めていた。




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