8/21/2011

ヨーロッパで感じた「風」part1

文章を綴ったり、日記を書くということが本当に苦手で、写真をfacebookにアップロードすることで生存報告をしていた。
しかし、写真を載せるだけでは伝わらない、自分が経験したことや感じたことというものも、まだその感覚が自分の胸の中に残っている間に、綴って置かなければならないと感じ少し長めに筆を執ることにした。
10ヶ月のSan Franciscoでの留学生活と、その後の2ヶ月半のヨーロッパ滞在。
留学生活中に感じたことすらまだまとめていないのだけれど、今はもうすぐ終わるこのヨーロッパでの滞在記を、ざっと、まとめてみたい。

そもそも、どうして留学後にヨーロッパへ向かうことにしたのか。理由はいくつかある。

まず始めに、留学中にたくさんのヨーロッパからの友人が出来たということ。
僕が通っていたSFSUは留学プログラムがとても盛んで、世界中のいたるところから留学生が来ていた。その中で、僕は留学生と現地生からなる団体(日本で言うサークル)、International Education Exchange Council、通称IEECにオフィサーとして働くことにした。
留学生達が、自分たちの留学生活をより楽しく充実したものにするために、自ら働き様々なイベントやプログラムを企画する。そういった活動を行っていたことで、自然と留学生たちのコミュニティに入ることができ、友だちになることができた。
そして留学が終わり別れるときに、「いつか遊びに来いよ」とお互いに言い合う。社交辞令だったのかもしれないけれど、僕はそれを留学直後に実行したのだ。

他の理由として、就職活動をしなくてよいという気楽な理系学生だったということもある。
留学中に出会った多くの友人は、留学後にすぐに帰国して就職活動を始めるなければ、と話していた。しかし僕は大学院進学を考えているので、就職はまだまだ先で、そういった将来のことを考える必要がなかった。
将来のことを考える必要がない分、現在できることを考える余裕があり、さらには親からの支援もあり、夏休み中にヨーロッパへ向かうという考えが浮かんだわけだ。

もう一つ理由がある。これは僕が留学前に3年間働いていたレストランバーの常連であった芸術家の方が、アメリカに留学に行くと話したときに言った台詞によるものだ。
「アメリカを見たら、次はヨーロッパを見るといいよ。歴史や文化をより強く、見て感じることができるだろうから。」
当時は、その台詞の意味がよくわからなかったのだけれど、アメリカに行き、ヨーロッパからの移民や留学友達から、彼らの母国の文化・風習といった話を聞くうちに、「聞くだけじゃわからん。見に行かなければいけない。常連さんが教えてくれた通りに実際にこの目で。」と思うようになった。

以上が、僕をヨーロッパへ向けさせて主な理由だろう。

そして2011年6月15日、10ヶ月のSan Franciscoでの留学を終え、鉄道でアメリカ大陸を1週間かけて横断した後に、ボストンからロンドンへ、人生で初めてのヨーロッパへ向かった。

続く

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